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予防歯科

虫歯は予防できるのか?

結論からいうと、虫歯は予防することができます。

虫歯は生活習慣病であり、虫歯を予防するには次の4つのポイントが鍵となります。

1.正しい口腔清掃の励行を身に付けることです。

虫歯予防の重要なポイントは、まず虫歯の好発部位を知ることです。
虫歯の好発部位は下記の3か所で、これらを3大不潔域と呼んでいます。

①歯と歯の間 ②歯と歯茎の境目 ③噛み合わせの面の溝

特に歯と歯の間の清掃は、虫歯予防だけでなく、歯周病予防の観点からも重要です。歯と歯が接しているところは、歯ブラシで完全に清掃することができません。
したがって歯ブラシ以外に、補助的にデンタルフロス(糸ようじ)を使用することがきわめて重要なのです。
歯ブラシだけでの口腔清掃では、上手に磨ける人であっても汚れの6割程度しか取ることができません。しかし、フロスを併用すると9割程度まで汚れを取ることが可能になります。
ですので、是非フロスの使用を毎日の習慣にしていただきたいと思います。

2.砂糖を含む飲食物をなるべく控えることです。

砂糖(ショ糖)は虫歯菌であるS.ミュータンス菌の餌になり、虫歯の原因である酸を産生させます。逆説的には、甘いものを好まない人は、明らかに虫歯が少ないのです。

ここで、2つの興味深い例をご紹介しましょう。

① 規律ある食習慣をもつある宗教団体の例

砂糖や食品添加物、保存料、精白食品、農薬などを排除したこの宗教団体では、虫歯や歯周病の人は全くいないという調査報告がされています。

② 現代文明とは隔離された伝統文化の中で生活を営む人の例

マサイ族やモンゴルの遊牧民にみられるような、現代文明とは隔離された伝統文化の中で生活を営む人々は、歯ブラシなど使わなくても虫歯や歯周病にはならないという事実です。同じ国に暮らす人々でも、欧米などによる開発が進んだ都市部では、食習慣をはじめとした生活習慣が大きく様変わり、虫歯や歯周病、歯列不正などが頻発しています。この興味深い調査に実際に加わることができたのはとても幸運でした。
いずれの例からも、規律ある食文化を守ることが、虫歯や歯周病だけでなく生活習慣病全般を予防するうえで最も重要であることが分かります。また、バランスの良い食事は歯を丈夫にします。

現代文明の中で生きる私たちは、世間と隔絶して生きていくことは出来ません。しかし、正しい知識に基づいた行動をとることは出来ます。
是非、砂糖の摂取は極力控えていただくのが健康上よろしいかと思います。

3.予防効果のあるフッ素やキシリトールを上手に活用することです。

現代の子供たちは明らかに虫歯が減少しています。これは予防の意識が高まったことと、フッ化物やキシリトールなどの虫歯予防効果のある薬剤や代用甘味料の使用が生活の中に浸透してきたためです。過度な期待は厳禁ですが、これらをうまく活用することで、歯の再石灰化の促進や虫歯菌であるミュータンス菌の活動を弱めることが期待でき、虫歯の予防効果を高めることができます。

4.親から子への虫歯菌感染に気をつけることです。

虫歯は虫歯菌による感染症でもあります。生まれたばかりの赤ん坊には虫歯菌はいません。虫歯菌は大人から子供へと感染をします。仮にお母さんに虫歯が多い場合には、お子さんも虫歯になるリスクは高いと考えられます。これは、お母さんから子供へと虫歯菌が感染しやすいからと、お母さんの食習慣やブラッシングの習慣が引き継がれるからです。

虫歯菌に感染する時期は、生後6か月頃の乳歯の生え始めから始まり、1歳7か月~2歳7か月頃が最も感染しやすいといわれています。虫歯菌の感染時期が低年齢であるほど、将来虫歯にかかるリスクは高くなることが示唆されています。
虫歯菌の感染を防ぐには、子供が小さい時期に食事の口移しや食器の共用、ペットボトルの回し飲みをなるべく避けることが大切です。このためには、家族全員の理解と協力が不可欠でしょう。

予防の取り組みと歯の残存歯数

若いうちは、ほとんどの人が丈夫な歯を持っています。しかし、年齢を重ねるごとに歯を失っていく人が多くなります。その境界はおよそ40代中盤にあります。
我が国では、定期的な歯科医院への受診はあまり一般化していません。予防の概念が普及しているスウェーデンでは、成人では80%、子供に至っては、ほぼ100%が歯科医院での定期検診を受け、予防に取り組んでいるといわれています。

では我が国の実情はどうでしょう?

欧米諸国と日本の定期クリーニング受診率の比較を下記に示します。

 

予防が進んでいるスウェーデンでは、年代が上がっても歯を失う本数は非常に少ないのが分かります。これに対し、日本では定期検診と定期的なプロフェッショナルケアを受ける人がまだ少ないのが現状です。

我が国では、歯が悪くなってから歯科医院を受診する傾向が顕著です。
このため、40代から歯を失いはじめ、80代になる頃には残存歯数で大きな開きとなってしまうのです。
また、虫歯や歯周病で歯が悪くなると、あるいは歯を失って噛めなくなると、様々な病気や症状を引き起こすことが分かってきました。

 

病気の例

痴呆・誤嚥性肺炎・動脈硬化・高血圧、・糖尿病・疾患
脳血管疾患・肥満・IgA腎症・リウマチ性関節炎・低体重児出産  など

歯が悪くなると起こる多くの問題

実に多くの問題を引き起こします。歯が悪くなると、単に噛めなくなるということだけでは済まされないのです。

日本では、40代中盤から加速度的に歯を失っていきます。悪くなってから治療を受けると、歯の持ちが非常に悪くなります。
歯が痛くなったから、あるいは歯が汚れてきたから歯医者に行くのではなく、早期発見早期治療や定期的なPMTC(プロフェッショナル・クリーニング)を受けることが歯を長く保つ上で重要です。

 

40代からの歯の喪失を防ぐには、それよりももっと若い年代からの予防の取り組みが必要です。
若いうちから正しいブラッシングと食習慣に気を配り、喫煙等の好ましくない嗜好を改め、定期的なプロフェッショナルケアを受けることが重要です。

予防は、痛くないし怖くもない、そしてお金もかかりません。一生自分の歯で噛めるように、家族みんなが健康で幸せであるために、口腔清掃と生活習慣に気を配り、定期的な予防処置を受けましょう。

残存歯数が減ると病気にかかりやすくなる?

歯の病気が、さまざまな全身疾患の原因となることが近年分かってきました。歯の2大疾患は言わずと知れた虫歯と歯周病ですが、いずれも歯を失う原因となっています。
当然かもしれませんが、年齢とともに残存歯数は減っていきます。この残存歯数の減少により、医科医療費が増えることが分かっています。
以下に、40歳以上を対象とした残存歯数と医科医療費の関係を示します。

 

残存歯数が20歯以上の人の年間医療費が35万5千円なのに対し、0~4歯の人の年間医療費は60万8千円にも上ります。
つまり、残存歯数が0~4本と少ない人は、20歯以上歯が残っている人よりも年間医療費で25万3千円も余計にかかることが分かります。

これは、食事や咀嚼が健康に与える影響を如実に物語っており、全身の健康は、歯と食事の影響を強く受けることが分かります。
一人一人の健康のために、増え続ける医療費を削減するためにも、歯のメンテナンスをしっかり行うことが重要です。

歯が少ない人は、認知症になりやすい?!

 

歯数が少ないと、認知症になりやすいといわれています。歯がほとんどなく義歯(入れ歯)を未使用の人は、20歯以上歯がある人の最大1.9倍認知症発症のリスクが高いという研究データがあります。

しかし、歯がほとんどない人でも、義歯を使用することで約4割認知症発症のリスクを抑制できる可能性があるというのです。もちろん、きちんと噛める入れ歯であるというのが前提でしょう。歯があると、噛んだ時の刺激が神経を介して脳を刺激します。また、噛むことによって脳の血流量も増します。認知症の予防のためにも、歯は多く残っていることが望ましく、歯が無くなった人は入れ歯やインプラントなどで機能回復を行うことがとても重要と言えるでしょう。

予防の大切さ・定期検診

一旦病気にかかると決して元の状態に戻ることはありません。

虫歯も歯周病も、主に生活習慣に起因した病気であり、予防することのできる疾患です。
虫歯は治療することができますが、あくまでも失った歯をプラスチックや金属、セラミックなどの人工物で置き換えるにすぎません。これを一応は治癒と呼びますが、決して健康な状態になったわけではなく、不健康な状態でなくなっただけです。
人工物は必ず劣化を起こしますし、生体にとっては異物でもあるのです。

歯周病においても同様のことが言えます。
歯周病による腫れや痛み、歯のぐらつきを抑えることは出来ますが、失われた骨や歯茎は、根本的に元通りにはなりません。歯周病治療は、歯周ポケットを減らし、口腔清掃がしやすい環境を整えることで、病態の現状維持を図るにすぎません。現在の先進医療をもってしても、再生できる骨と歯肉には限界があります。

また、日頃のお手入れで完全に取り除けない歯の汚れは、定期的なクリーニングによってきれいにすることをお勧めします。たとえブラッシングやフロスを一生懸命行っても、その清掃効果は100%ではありません。
デンタルプラーク(歯垢)は歯肉の毛細血管から体内に入り込み、血管内壁にアテローム性プラーク(粥腫)と呼ばれるコブを作ることが知られています。これが動脈硬化を主原因とした疾患である高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起します。

このような理解に立った時、やはり悪くならない、悪くしないという選択が最も賢明です。
定期検診では、歯の汚れ具合や虫歯、歯周病のチェック以外にも、噛み合わせの診査も行います。噛み合わせの不具合は、虫歯や歯周病の原因になるだけでなく、肩こりや首こり・頭痛などの原因にもなります。

是非、4~6か月に一度は定期検診をお受けください。

当院では、生活習慣が健康に与える役割の重要性についてなるべく多くの情報を発信し、患者様の健康を創造するためのポトスとなることを診療理念の柱としています。

バイオフィルム、歯石について

きちんと歯磨きしていても蓄積によりお口の中の汚れて行きます。

バイオフィルムについて

バイオフィルムとは、歯の表面に膜状に付着した口腔内細菌とその代謝産物(主にタンパク質や多糖類など)の集合体のことです。バイオフィルムはヌルヌルしていて、唾液中の抗菌物質や薬剤に対しても抵抗性があり、虫歯や歯周病の原因になります。バイオフィルムを除去するには、機械的な歯面清掃が必要です。

歯石について

歯石とは歯についた汚れのひとつで、磨き残し(バイオフィルム、プラーク、歯垢)に唾液中のカルシウムやリンなどのミネラルが沈着して石灰化し、硬く固まったものです。食後8時間ほどで歯垢が生成され、約48時間ほどで歯垢が歯石になります。歯石は歯磨きでは取れないため、歯科医院でとってもらう必要があります。

歯石には2種類あり、歯の見えるところに付着した歯肉縁上歯石と、歯肉の中に隠れた歯肉縁下歯石に分けられます。
縁上歯石はクリーム色をしており、比較的柔らかい歯石で、比較的簡単に取り除けます。一方、縁下歯石は黒褐色をした非常に硬い歯石であり、歯に強固に付着しているため、取り除くには時間と労力を要します。

歯周病の方は、この縁下歯石が多量に付着していることが多くみられます。
歯石は表面が粗造なため、バクテリアがとても付着しやすく、細菌が産生する毒素によって歯肉や骨に炎症を引き起します。このため、歯周病の治療や予防では、この歯石を徹底的取り除く必要があります。

歯茎の検査の概要

歯周病の予防や治療だけでなく、全身の健康を考えると、歯茎の検査は非常に重要な意義があるのです。

図:歯性病巣の関連が示唆されている全身疾患(日本病巣疾患研究会ホームページより引用)

歯周ポケット測定

歯周ポケットの深さを測るためのポケット探針。器具の先端が色分けされていて、メジャーになっています。歯周ポケットの深さは、歯周病の進行度を調べる指標となります。

歯とが歯茎の境目の溝にポケット探針を挿入し、歯茎の腫れや歯槽骨の溶け具合を調べます。

ポケット探針が深く入る場合には、歯槽骨が溶けていて、歯周病が進行していることを示しています。

歯茎(歯肉)の検査は、主に歯肉の炎症の有無(腫れや出血)や歯を支える歯槽骨(しそうこつ)の溶け具合などを調べます。この際に指標となるのが歯周ポケット測定です。歯周ポケットとは、歯と歯茎の境目に存在する深い溝のことで、ここに細い器具を挿入して溝の深さを測ります。この歯周ポケットの深さはおおよそ1~3mmくらいが健康で、これが深くなった状態を歯周病であると判断します。

では、歯周ポケットが深くなることの問題は何なのでしょうか?

歯周ポケットが深いということは、歯肉が腫れている、あるいは歯槽骨が溶けていることを意味しています。歯槽骨が溶けると、歯を支える骨が少なくなるため、やがて歯がぐらついて噛めなくなり抜けてしまいます。歯周ポケットが深くなると、歯ブラシなどの清掃器具が届かなくなり、歯肉や歯槽骨が常にバクテリアやバクテリアが産生する毒素に侵される状態になります。そうすると、歯肉や歯槽骨の炎症や破壊はさらに進行してしまいます。
また、歯周ポケットにいるバクテリアは、歯周組織の毛細血管に入り込んで菌血症をおこし、これらバクテリアの毒素が口腔とは遠隔した全身の組織や臓器の疾病を引き起すことが明らかになっています(歯性病巣感染)。

歯ブラシの種類

歯ブラシを使い分けることにより、より隅々まで磨くことができます。

上から、歯間ブラシ(インターデンタルブラシ)、ワンタフトブラシ、通常の歯ブラシ。歯並びや歯周病の進行度など、状況に合わせて歯ブラシを使い分けることが得策です。

矯正治療をお受けの方は、装置の周りに磨き残しができやすいため、ワンタフトブラシの使用をお勧めしています。

歯ブラシの選択と持ち方

歯ブラシを選ぶときは、毛先が平らで、毛の束が3列ほどのコンパクトなものを選ぶと良いです。

ペングリップの握り方。歯ブラシの圧力が強いと、歯が削れて知覚過敏や歯肉退縮の原因になります。ペングリップは、ブラッシングの圧力が強くなりにくい利点があります。

パームグリップの握り方。手全体で把持するので、ブラッシング時に圧力が強くなりがちです。歯や歯茎を傷つけないよう、適度なブラッシング圧になるよう気を付けましょう。

正しい歯ブラシの使い方1

通常、歯面に対してブラシの毛先が垂直に当たるようにして磨きます。  歯ブラシは、横に小刻みに動かし、1~2歯ごとに丁寧に磨いていきます。右から左、上から下へというように、順序を決めて磨くと磨き忘れがありません。

歯並びが悪いところは、歯ブラシを縦にして磨くと、磨き残しが少なくなります。

歯ブラシの毛先を歯面に垂直に当てます。歯と歯の間には、ブラシの毛先が入らないのが分かります。このため、歯間部は虫歯や歯周病になりやすいのです。  この部分をきれいにするために、ぜひフロスの使用をおすすめします。

歯周病ポケットの中をきれいにするには、 歯と歯茎の境目の部分に、ブラシの毛先を45度に傾けて当て、小刻みに動かすバス法が効果的です。

正しい歯ブラシの使い方2

歯の裏側は、意外と磨き残しの多い場所です。特に、歯の付け根に磨き残しが多いので、中止が必要です。
また、ブラシを持つ手が右利きの方では右側の内側に、左利きの方では左側の内側に磨き残しが多くみられるので、意識して磨きましょう。

噛み合わせの面(咬合面といいます)も、磨き残しが多く、虫歯の好発部位です。凸凹に歯垢が残らないよう、丁寧に磨きましょう。

前歯の裏側は、歯ブラシが横向きに入りにくい場所です。このため、歯ブラシを縦にし、ブラシのかかとの部分を使ってかき上げるように磨くと良いでしょう。

上顎の奥歯の外側も、磨き残しが多い場所です。ここは、口を大きく開くと、筋突起という骨が邪魔をして歯ブラシが入りません。軽く閉じた状態で磨くと、歯ブラシが奥まで届くようになります。

正しい歯間ブラシの使い方

歯周病で歯茎が下がっている方や、インプラント治療を行って歯と歯の間が空いている方には、歯間ブラシの使用をお勧めします。  歯間ブラシは、歯列に対して直角に入れ、手前の歯と奥の歯にそれぞれ軽く押し付けて磨きます。

歯の表側だけでなく、裏側からも入れるようにしましょう。

歯間ブラシは、斜めに入れると、歯にぶつかって入りません。必ず、歯列に対して直角に入れるようにしましょう。

歯と歯の間に隙間が無い場合や、歯間ブラシが入りにくい時には、無理をして入れてはいけません。歯肉を傷つけたり、歯肉が下がる原因になります。

フロスの使い方

指に巻き付けて使用するデンタルフロス。30cmくらいに切って使用します。ワックスの付いているものと、付いていないものがあります。初心者は、ワックスが付いているものが使いやすいです。

両手の中指にフロスを2~3回巻き付け、人差し指と親指を使って歯と歯の間に糸を通し、手前の歯と後ろの歯に数回こすり合わせて歯間部の汚れを落とします。

糸が柄と平行に付いている糸ようじ。指に巻いて使用するフロスよりも使いやすい。前歯に使いやすいが、奥歯には少し使いにくいタイプ。価格や安価で、毎日使いやすいことが特徴です。

糸が柄と垂直に付いている糸ようじ。奥歯にも使いやすいタイプ

糸は、ただ上下に動かすだけでは、汚れを十分に落とすことが出来ません。

後ろの歯と手前の歯に、糸を軽く押し付けながら、歯に沿わせて上下に動かし、歯間部の汚れを取り除きます。

治療の概要、流れ

クリーニング

クリーニングとは、その名のとおり、歯の表面の清掃のことです。主に、お茶やコーヒーなどに代表されるような色味の強い飲食物を摂ったり、喫煙などによる着色汚れを取り除くことを目的にしています。

スケーリング(歯石除去)

スケーリングとは、歯の表面についた歯ブラシでは取れない硬い歯石を取り除く処置のことです。
歯石は表面がざらざらしていて、口腔細菌が堆積しやすくなるため、歯肉の炎症を引き起こし歯周病が進行してしまいます。また、口臭の原因にもなります。歯周病治療において、このスケーリングは基本治療となります。

PMTC

PMTCとはプロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略で、歯科医院で行う機械的歯面清掃のことです。
単に着色汚れを取り除くことだけを目的としていません。見た目にはきれいに見えても、歯の表面には口腔内細菌やその代謝産物であるバイオフィルムが膜状に存在しています。
バイオフィルムは、虫歯や歯周病、菌血症、歯性病巣感染の原因になり、歯ブラシやフロスによるセルフケア(日頃のお手入れ)だけで完全に取り除くことはできません。その除去率(清掃度)は、ブラッシングがとても上手な人で6割程度、かつフロスを併用する人で9割程度とされています。歯周ポケットが深い人などは、清掃が困難ですので、その除去率はかなり低下します。PMTCでは、歯面に付着したバイオフィルムを専用液で染め出し、専用器具を用いて完全に除去します。処置は痛みもなく、歯の表面がツルツルとしてとても爽快感が得られます。是非、定期的なPMTCをお受けいただき、健康な歯と身体を維持していきましょう。

PMTCの流れ

①まず、専用液でバイオフィルムを染め出しします。
②専用のブラシや器具とペーストを使い、歯の表面の汚れを取り除きます。
③専用のラバー製カップを用いて、歯の表面の研磨を行います。
④フロスを用いて、歯間部の汚れを取り除きます。
⑤フッ素を塗布し、歯質の強化を行います。

PMTCの症例

症例1
治療前 治療後

主訴

前歯の汚れをきれいにしたい

治療期間

1回

治療費

パーフェクトPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
¥15,000(税込)

先生からの提案

PMTCは、単にステイン(着色汚れ)を取り除くだけではありません。歯の表面に付着したバイオフィルム(細菌の塊)を破壊・除去することを目的としています。
バイオフィルムは、虫歯や歯周病の原因となるだけでなく、菌血症の主な原因となり、全身の組織や臓器に悪影響を及ぼします。
これらを予防するために、当院では3~4か月ごとのPMTCをお勧めしています。

症例2
治療前 治療後

主訴

着色汚れをきれいにしたい

治療期間

1回

治療費

スタンダードPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
¥10,000(税別)

先生からの提案

PMTCを完全に行うには、プラークチェッカー(染め出し液)で磨き残しを染め出すのが非常に効果的。ブラッシングの不得意なところが一目瞭然で分かります。
施術後は、歯がツルツルでとても気持ちが良いですよ!

治療費

※すべて税込価格となっております。

スタンダードPMTC

歯垢を専用液で染め出し、バイオフィルム(細菌の塊)を徹底的に破壊して取り除くクリーニングです。虫歯や歯周病に対し、高い予防効果を発揮します。

¥11,000

スペシャルPMTC(ヤニ取り)

スタンダードPMTCに加え、タバコのヤニによる汚れを取り除きます。汚れが強い場合には、2回に分けることもあります。

¥16,500

フッ素塗布

虫歯予防のために、歯面に高濃度のフッ素を塗布する処置です。

¥3,300(全顎)

※日頃のメンテナンスを怠ると、虫歯や歯周病に罹患します。また、生活習慣病の予防のためには、食生活を中心とした正しい生活習慣が大切です。

アクセス

中央本線神田駅(東京都) 南口から徒歩3分
総武線快速新日本橋駅 2番出口から徒歩1分
銀座線 三越前駅 A8出口から徒歩3分
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