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カテゴリ: コラム

しっかり根管充填出来ているものは、再根管治療を行っても成功率が明らかに低い!~外科的歯内療法の選択~

我が国の保険診療での根管治療の成功率は、」統計上50~30%と言われています。

つまり10本の歯の根管治療をすると、5~7本がうまくいかないということになります。

根管治療は、初回治療つまり抜髄(ばつずい:歯の神経を取ること)での治療の成功率が最も高く、再治療になると有意に成功率が下がります。

特に、根尖(歯根の先端)が破壊されているものでは成功率が大きく下がり、その成功率は自費診療でさえ40%程度と考えられています。

 

初診時レントゲン。歯の痛みと歯茎の腫脹を主訴に来院。すでに根管治療がされており、根尖部までしっかりと薬が詰まっている。再治療を繰り返し行ったため、根管はかなり太く削られていて歯質が薄く、歯根破折やひび割れのリスクは高い。根尖部には黒い大きなレントゲン透過像を認める。このように、しっかりと根管充填されているにも関わらず根尖病巣が治癒しないものは、再根管治療を行っても成功率が低いことが統計上明らかである。

初診時CT画像。根尖部までしっかりと薬が詰まっているのが分かる。治療法は2通り。➀再根管治療を行い、予後が悪ければ外科的歯内療法(嚢胞摘出もしくは歯根端切除・逆根管充填)を行う②再根管治療は行わず、はじめから外科的歯内療法(歯根端切除・逆根管充填)を行う。まずは再根管を試みることとした。

術中レントゲン。古い根管充填材を完全に取り除き、歯根の長さと方向を確認する。小指の爪ほどの大きさの病巣(骨吸収)を認める。

根管充填直後レントゲン。根尖までしっかりと薬が詰まっているのが分かる。何回か根管洗浄・消毒を行うものの、歯茎の腫脹および根管からの排膿が完全に治まらなかったため、可及的に膿を吸い取って洗浄・消毒を行い、根管充填を行った。同日に歯根嚢胞と思われる根尖病変を外科的に切除・摘出した。

根管治療1年後レントゲン。根尖部の黒い透過像はほぼ消失し、根尖病巣が治癒しているのが分かる。根管治療で治癒しない根尖病巣は、歯根端切除をせずに病巣を切除・摘出するだけで治癒するケースもある。

同CT画像。根尖病巣が治癒し、歯槽骨が再生しているのが3次元的にも分かる。

 

根管治療の治癒率は、専門医が行っても100%ではありません。

特に再治療での成功率は有意に低くなるため、外科的歯内療法の併用が有効です。

専門医が行うマイクロスコープを使用した歯根端切除・逆根管充填の成功率は、90%以上であり、成功率が非常に高いことが分かっています。

しかしながら、根尖病巣を外科的に切除・摘出するだけで、歯根端切除・逆根管充填を行わなくても治癒するケースもあります。

患者さんの意向をくみ取りつつ、どのように治療計画を組み立てていくのか、難しい症例こそ歯科医師の知識や技量が試されるのです。

治療費用:精密根管治療 前歯¥77,000

根尖掻爬(ソウハ)、嚢胞摘出¥22,000

治療期間:2か月

治療上のリスク;根管治療および外科的歯内療法の成功率は100%ではありません。治療により、一時的には茎の腫れや歯の痛みを生じることがあります。

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神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 根管治療

歯性上顎洞炎は、根管治療を行ってもすぐに治癒しないこともある

虫歯が原因で副鼻腔炎(上顎洞炎)になることは、臨床上珍しくありません。

これを歯性上顎洞炎と呼びます。

以前に根管治療を行った歯や、大きな虫歯治療を行った歯では、歯の内部にバクテリアが入ったり、歯の神経が自然死(壊死)してしまうことがあります。

歯の内部に残ったバクテリアは毒素を産生し、また壊死した歯髄組織が腐敗して、これらが歯根の先から骨の内部に漏れ出します。

毒素や壊死組織は、歯槽骨や歯周組織を徐々に破壊していきます。

上顎の奥歯は、上顎洞のすぐ下にあるため、歯の化膿性炎症は容易に歯性上顎洞炎を引き起こします。

臨床的には、歯の痛み、咬合痛、後鼻漏、異臭、片頭痛、頬部痛、目の奥が痛むなどの症状を呈します。

まず、上顎洞炎の原因が歯にあるのか、鼻にあるのかを鑑別する必要があります。

このたには、CT撮影が必須となります。

一般的に、鼻性の上顎洞炎は歯に問題が無くて、両側性に発症することが多く、歯性の上顎洞炎は原因となる歯の側に発症します。

 

初診時レントゲン。左側臼歯部の痛みおよび後鼻漏、異臭を主訴に来院。左側上顎第一大臼歯はすでに根管治療がされているが、根管充填の状態は不良。根尖部には黒いレントゲン透過像を認める。

初診時CT画像。左側上顎洞の内部(矢印)は白く濁っており、上顎洞炎の所見を呈する。第一大臼歯の根管充填は不十分で、根尖部に骨破壊像を認める。右側の上顎洞は健常であることから、歯性上顎洞炎が疑われた。

根管充填後レントゲン。根管内部が完全にきれいになり、歯の痛みや排膿なども認められなかったことから、根管充填を行った。薬が根尖までしっかりと充填されているのが分かる。

根管充填直後CT画像。依然として上顎洞の内部は白く濁っており、上顎洞炎の改善は認められない。後鼻漏もまだ完全に改善しておらず、耳鼻科での投薬治療は引き続き行っていく。

根管治療7か月後。第一大臼歯の根尖病巣は縮小し、上顎洞内部は黒い正常像を呈する。上顎洞炎は完全に治癒している。

 

歯性上顎洞炎は、根管治療後速やかに治癒するものと、なかなか治癒しないものがあります。

根管治療だけで治癒しない場合には、耳鼻科での治療も併用する必要があります。

きちんと正しく根管治療を行った上で、長期的な経過を観察することも珍しくありません。

いきなり耳鼻科で手術をしたり、外科的歯内療法をしているケースも時々見かけますが、原因を取り除かなければ上顎洞炎は再発してしまいます。

歯周病が原因の歯性上顎洞炎では、当該歯の抜歯が適応になります。

まずは、根管治療に精通している歯科医院でご相談されることをお勧めいたします。

 

治療費:精密根管治療¥99,000/1本

治療期間:9カ月

治療上のリスク:根管治療の成功率は100%ではありません。根管治療で治癒しない場合は、外科的歯内療法もしくは抜歯の適応となることがあります。

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日付:  カテゴリ:コラム, 根管治療

差し歯のブラックマージンによる審美障害

差し歯を入れてから年数が経つと、徐々に歯茎が下がることによって、差し歯の縁が見えて黒くなる「ブラックマージン」になります。

前歯のブラックマージンは、特にハイリップのヒトでは目立ってしまい、しばしば審美的に問題になります。

このような場合、差し歯のやり替えが必要になります。

治療前口腔内。上顎4前歯にセラミッククラウンが装着してある。装着して10年以上が経っており、歯茎の退縮が顕著。差し歯の不適合も認める。

中切歯2本は根管充填不良のため根尖病巣があり、差し歯のやり替えの前に根管治療が必要であった。根管充填後、バイオセラミックシーラーが病巣の部分に入っているのが分かる。

治療後口腔内。仮歯にて形態(型や長さ、角度など)と色味を希望に沿うように何度か調整し、ジルコニアオールセラミッククラウンにて被せ直しを行った。ブラックマージンは改善し、自然な口元になっている。

 

新たに作り直しをしたい差し歯の形態(傾斜)によって、土台(コア)の材質から見直しをする必要があります。

歯の色味や透明感を重視する場合には、土台はファイバーコアが有利です。

しかしながら、元々の歯が出ていた場合、土台をファイバーコアにすると、差し歯の装着後ファイバーが折れてしまうリスクが高くなります。

このようなケースでは、耐久性を重視してメタルコアを装着するほうが有利な場合が少なくありません。

使用する材質には、それぞれ一長一短がありますので、事前に担当の先生とよくご相談されると良いでしょう。

治療費用:精密根管治療¥77,000/1本

ファイバーコア¥22,000/1本

オールセラミッククラウン¥132,000/1本

治療期間:3カ月

治療上のリスク:治療後は十分に衛生管理をしないと虫歯や歯周病になることがあります

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日付:  カテゴリ:審美歯科

外傷による変色歯をセラミックとデュアルホワイトニングで白く輝く歯に!

歯を強く打つなどの外傷で、歯が変色を起こすことがしばしばあります。

これは、歯の内部にある歯髄(神経)が壊死してしまうために起こります。

歯髄壊死を放置しておくと、歯の変色だけでなく、歯根の先の骨が溶けて膿を持つようになるため注意が必要です。

このような場合、まずは歯の根管治療が必要になります。

 

初診時。左側中切歯(矢印:向かって右)の変色を主訴に来院。外傷により歯冠の1/3が破折しており、コンポジットレジンにて修復がしてある。歯とコンポジットレジンの変色により、審美的な問題を起こしている。歯髄壊死が疑われた。

 

初診時レントゲン。左側中切歯の根尖部は小指頭大の黒いレントゲン透過像を認め、歯髄壊死と診断した。まずは感染根管治療を行うこととした。

 

ファイル試適。歯根の長さと方向を確認する。

 

根管内部を完全に清掃・消毒し、バイオセラミックシーラーにて根管充填を行った。根尖部までしっかりと薬が詰まっているのが分かる。

 

患者さんの希望により、根管治療終了後デュアルホワイトニングを行う。

 

デュアルホワイトニング後。オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを合わせて行うことにより、それぞれの特性の良さが相まって、高い漂白効果が得らている。

 

治療後。左側中切歯をオールセラミッククラウンにて補綴(ほてつ)を行った。主訴である審美障害は改善され、白く輝く美し口元になった。

 

日本人は、欧米人に比べて歯の表層を覆っているエナメル質が薄く、内部構造であるやや褐色味がかった象牙質が透けて見えるため、歯の色味が少し黄色く見えます。

このため、前歯の治療を行う際に合わせてホワイトニングを希望される方は少なくありません。

治療にホワイトニングを取り入れることで、口元の審美性や清潔感は格段に向上し、お顔の表情まで明るく見え、笑顔にも自信が表れるようになります。

 

しかしながら、セラミックは色の経年変化が起こらないのに対し、ホワイトニングを行った自分の歯は経時的に色の後戻りを生じます。

このため、ホワイトニングとセラミック治療を合わせて行った場合は、定期的にホワイトニングを行っていかないと、セラミックだけが白く浮いてしまうようになります。

もし、継続的なホワイトニングのメンテナンスが面倒と感じるようでしたら、ホワイトニングは行わず、変色歯の治療だけを行う方が得策でしょう。

ご自身に合った治療法を選択することがとても重要です。

治療費:精密根管治療¥77,000(前歯)

ファイバーコア¥22,000

オールセラミッククラウン¥132,000

デュアルホワイトニング¥47,500

治療期間:2か月

治療におけるリスク:根管治療の治癒率は100%ではありません。セラミックの歯で硬いものを噛むと、稀に破折することがあります。ホワイトニングは色の後戻りを起こします。歯や歯周組織をより良い状態を保つためには、定期的なメンテナンスが必要です。

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日付:  カテゴリ:コラム, ホワイトニング, 審美歯科, 根管治療

オールセラミッククラウンによる審美歯科治療

昔のセラミッククラウンといえば、内部にメタルフレームのあるメタルセラミックスが一般的でした。

現在では、特別な場合を除き、メタルフリーであるオールセラミックが主流となっています。

金属を使わないほうが審美性に優れており、金属アレルギーの心配もありません。また、近年の金属価格の高騰もあり、金属を使用する機会は減っています。

 

術前。上顎前歯部にメタルセラミッククラウンが装着されてる。歯肉の退縮により歯根が露出し、審美的に問題となっている。色も透明感が無く、いかにも人工物っぽさを醸し出いている。

 

側方面観。内部にメタルフレームがあると、メタルが透けないように遮蔽する必要がある。これが歯に透明感が出せない要因になる。

 

術後。オールセラミッククラウンにて再治療を行った。歯根の露出が改善され、審美性が回復された。

 

メタルフリーにすることで、歯に近似した透明感を獲得することが出来る。

 

条件の良くない(歯の背丈が低い、厚みが取れない等)奥歯や、多数歯欠損のブリッジでは、セラミックは欠けたり脱離するリスクがあるため、ケースによっては金属を使用した補綴(ほてつ:被せること)を推奨することもあります。

材料は、適材適所で使い分けないと、長く良い状態を維持することは出来ません。

材料の選択に際しては、それぞれの特性を活かし、なるべく良い状態で長く使用できるよう、担当医と相談して決定することをお勧めします。

 

治療費用:オールセラミッククラウン¥132,000/1本

治療期間:1か月

治療上のリスク:きちんとメンテナンスを行わないと、虫歯や歯周病に罹患することがあります。硬いものを噛んだり、歯ぎしりのある方は、セラミックが欠ける可能性があります。

 

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難治性の根尖病巣の治療法・外科的歯内療法~歯根端切除と逆根管充填は同時に行う必要がある!~

根尖病巣がある場合、基本的に根管治療が治療法の第一選択となります。

しかしながら、様々な条件により再根管治療ができない、あるいは再根管治療では治癒しない場合があります。

例えば

●太くて長いコア(土台・支柱)が入っており、外すことが出来ない

●根尖部でファイルなどの器具が破折していて、除去できない

●根尖部でパーフォレーション(穿孔:せんこう、人為的に穴が開いている)している

●根尖部で根管が石灰化しており、根尖まで清掃・消毒ができない

●側枝(歯の神経の横穴)があり、治癒しない

●被せ物を入れたばかりで、外すことを患者さんが望まない

●被せ物が繋がっており、外すことが出来ない

●すでに歯根端切除がしてある歯の根尖病巣の再発

など

このような場合には、外科的歯内療法(歯根端切除および逆根管充填)が適応になります。

 

初診時レントゲン。上顎右側1番に痛みと歯茎の腫れを訴えて来院。当該部は隣の歯と2本繋がって被せ物が装着してある。歯根の長さが左右非対称で、当該歯は反対側と比べて明らかに短く、根尖部(歯根の先端)は水平的に切断されている。根管充填は不十分で、根尖部には根尖病巣と思われる黒いレントゲン透過像を認める(矢印)。被せ物を外して再根管治療を行うことは、抜歯になるリスクが高いケース。患者さんと相談し、外科的歯内療法(歯根端切除および逆根管充填)を行うこととした。

 

術前CT画像。根尖部の骨は吸収し、黒いCT透過像を認めている(矢印)。問診において、過去に歯根端切除を受けていることを確認した。根管治療がきちんと出来ていない場合、歯根端切除だけをしても根尖病巣は治癒しない可能性が高い。

 

根管治療がきちんと出来ていない場合、根管内にはバクテリアおよび腐敗組織が残存しています。

しかも、ほとんどの場合において、根管内に詰められている根管充填材は疎で、緊密に詰まっていません。

このような状況下で歯根端切除だけを行っても、バクテリアや腐敗組織な無くならず、その後も炎症を起こし続けます。

さらに、保険制度の悪いことに、歯根端切除の保険点数は比較的高めであるため、より難しく手間がかかうえ、点数の低い再根管治療をきとんと行おうという歯科医師は少数派になってしまいます。

 

現在、歯根端切除をした場合には、歯根の先端から根管内を超音波で清掃してMTAセメントを詰める逆根管充填をセットで行うことがグローバルスタンダードとなっています(解剖学的に、大臼歯部では逆根管充填が出来ないことも少なくない)。

これを正確に行うためには、マイクロスコープやMTAなどをはじめ、専用の器具や薬剤、専門的で高度な知識や技術が必要になります。

保険では、歯根端切除は必ずしも逆根管充填を行うことを要件としておらず、MTAなどの予後の良いとされる薬剤の使用も出来ません。

したがって、保険で行う歯根端切除は予後が悪いのです。

 

外科的歯内療法の術後6か月。過去に一度歯根端切除が施術されているため、さらなる歯根端切除は歯根長がかなり短くなって歯の寿命に直結する。このため、根尖部の削除は最小限におこない、MTAにて逆根管充填を行った。根尖部には歯槽硬線(白線)を認め、骨の再生がうかがえる。歯の痛みや歯茎の腫れは完全に消失している。

 

術後6か月CT画像。術前にあった根尖部のCT透過像は顕著に縮小し、骨が再生していることが分かる。

 

本来、はじめから自費でしっかりと根管治療を行っておけば、根尖病巣を生じる可能性は低いのです。

しかしながら、多くの患者さんは根管治療の難しさや保険制度の限界、自費という治療法の選択肢をご存じありません。

多くの方が、かかりつけ医での治療がうまくいかず、抜歯を宣告されてからネットで調べてはじめてこれらの真実を知ることになります。

歯で思い悩む前に、どうか根管治療の重要性や治療の難しさを知っていただきたいと切に願っています。

治療費:歯根端切除・逆根管充填:¥55,000/1根

治療期間:2週間

治療におけるリスク:外科的処置なので、術後に腫れや痛み、内出血を生じることがあります。治癒率は100%でありません。大臼歯部では、解剖学的要件により適応とならないことがあります。

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日付:  カテゴリ:コラム, 根管治療

最新のホワイトニングマシン・ビヨンドポーラスを導入しました!

歯を白くするホワイトニング。

医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングがあります。

オフィスホワイトニングの最大のメリットは、何といっても手間がかからず手っ取り早いこと!

オフィスホワイトニングを2~3回繰り返すことで、短期間で白く綺麗な歯と美しい笑顔を手に入れることが出来ます。

 

最新のホワイトニングマシン・ビヨンドポーラス。強力なハロゲン光とLED光で歯牙の内部まで光を届け、電気で作り出した超音波で歯面を加熱してホワイトニングを促進させます。

 

結婚式の前に、面接の前に、アンチエイジングにホワイトニングをしてみては如何でしょうか⁈

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日付:  カテゴリ:コラム, ホワイトニング

根尖病巣は放置してはいけない!~根尖病巣は歯根吸収を惹起する~

根管治療を行ったり、虫歯や外傷の影響で歯髄壊死になると、根尖病巣を生じることがあります。

根尖病巣は、適切な根管治療を行えば治癒する可能性が高いです。

しかしながら、根尖病巣が生じたまま治療をせずに長期間放置してしまうと、根尖(こんせん;歯根の先端)が溶けて吸収を起こし、根管治療の難易度を高くしてしまいます。

 

根管治療では、根管の内部をきれいに清掃・消毒をしたうえで、根尖までしっかりとお薬を詰めます(これを根管充填という)。

根管充填をする際に重要なのは、お薬を根尖まで過不足なく詰めることです。

もし、根尖が歯根吸収を起こしていると、根尖でお薬が止まらず、根尖から外に突き出てしまいます(これをオーバー根充という)。

お薬が根尖から突き出てしまうオーバー根充は、お薬が根尖まで足りないアンダー根充に比べて予後が悪いというエビデンスがあります。

 

 

治療前レントゲン。矯正治療に起因する歯髄壊死。下顎前歯の根尖部に根尖病巣による黒いレントゲン透過像を認める。矢印の根尖部は歯根吸収を起こしている。

 

根管の長さと方向を確認する。

 

根管充填時レントゲン。白い薬が根尖でピッタリと止まっているとが分かる。

 

歯根吸収を生じている歯の場合、お薬が根尖でぴったりと止まりにくく、オーバー根充になるリスクが高くなります。

しかし、オーバー根充を恐れると、今度はアンダー根充になってしまうのです。

基本的には、根管充填は根尖ピッタリまで行うことが理想です。

歯根吸収のある歯は、このピッタリ根充をすることが非常に難しいのです。

根尖病巣を長期に放置すると、歯根吸収を生じる可能性が高くなり、根管治療の成功率に影響します。

可能な限り、根尖病巣がある歯は早めに根管治療を行った方が良いでしょう。

 

治療費:精密根管治療(前歯/1歯)¥77,000

治療期間:3週間

治療によるリスク:治療により一時的に痛みや歯茎の腫れを生じることがあります。根管治療の成功率は100%ではありません。

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日付:  カテゴリ:コラム, 根管治療

外傷や虫歯治療後の歯の変色~歯の状態や変色の程度によって変わる治療法~

歯を強くぶつけたり、大きな虫歯治療後に歯の神経が壊死してしまうと、歯の変色が起こります。

歯の変色の程度や、虫歯による歯の欠損の大きさなどによって、変色を改善する治療法は異なります。

大きく分けると

①歯を削り、セラミッククラウンで改善する

②歯の色を漂白する(ウォーキングブリーチという)

 

歯の色の変色が強い場合は、ウォーキングブリーチでは色の改善が見込めません。

また、歯が大きく欠損していたり、クラック(ヒビ割れ)が生じている場合も、ウォーキングブリーチの適応にはなりません。

クラックが生じている場合にウォーキングブリーチを行うと、そのクラックを通じて漂白薬剤が漏洩して歯根吸収や歯槽骨吸収を惹起する可能性が高く、抜歯に至る可能性が高まります。

したがって、歯の状態によって歯の変色の治療法を決定することが重要です。

 

治療例①

初診時口腔内。左側中切歯(向かって右)の歯の変色の改善を希望して来院。根管治療はきちんとされていたものの、すでに歯の内部が大きく削ってあり、歯の変色も強い。オールセラミッククラウンによる治療が適切と診断した。

 

治療後口腔内。ジルコニアオールセラミッククラウンにて審美的な改善を行った。歯の神経が無くなると歯根自体の色も暗く変色してしまう。歯肉の黒ずみはかなり改善されているものの、歯肉の薄い日本人は歯根の色が歯肉を通して透けて見えやすい。

治療費:オールセラミッククラウン¥132,000

治療期間:3週間

治療によるリスク:きちんとブラッシングを行わないと、虫歯や歯周病に罹患する可能性があります。硬いものを噛むと、セラミックや歯根が割れる可能性があります。

 

治療例②

初診時口腔内。左側中切歯(向かって右)の変色を主訴に来院。転んで歯を強打し、歯髄壊死をきたして歯の変色を生じた。歯の欠損はまったくなく、歯質は十分に保たれている。ウォーキングブリーチの適応と診断した。まずは適切な根管治療を行う。

 

歯の裏側から根管治療を行った後、漂白剤が歯根の先端の方に漏出しないよう、根管充填材の上部にレジンを緊密に充填し、漂白剤の入るスペースを確保する。漂白剤は1週間間隔で数回交換を行う。

 

変色の程度が強かったため、歯の表面からのホワイトニングも並行して行った。

 

ウォーキングブリーチ終了時。歯の変色は改善し、自然な色合いとなった。歯の裏側はコンポジットレジンにて充填した。

 

治療前、治療後。歯を大きく削ることなく歯の色を改善できるのが、ウォーキングブリーチの最大のメリット。ただし、適応症は限られる。

治療費:ウォーキングブリーチ基本料¥11,000(薬剤交換¥4,400/1回)

治療期間:1か月

治療によるリスク:まれに歯根吸収を起こすことがあります。

 

どの治療法にも、それぞれにメリット・デメリットおよび適応・不適応があります。

治療をお受けの際は、担当の先生と治療法に関してよくご相談されると良いでしょう。

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日付:  カテゴリ:コラム, 審美歯科

不良根管治療が原因となる歯性上顎洞炎~副鼻腔炎の手術を受ける前に~

上顎の奥歯の上方、眼窩の下方には、上顎洞と呼ばれる副鼻腔があります。

上顎の奥歯の根管治療がきちんとされていないと、歯根の先端から上顎に感染症が波及して、歯が原因の上顎洞炎(歯性上顎洞炎)を生じます。

症状は、歯の痛みや歯茎・頬の腫れ、咬合痛、振動による痛み(階段の上り下りや走ったりすると痛む)、鼻閉、後鼻漏、頭痛、頬部痛、悪臭などがあります。

鼻の症状のため、耳鼻科にかかられる方が多いですが、歯は原因の場合には当然歯を治療しなければ治りません。

歯に原因があるにも関わらず、歯を治療せずに耳鼻科で手術を勧められることも多々あるようです。

耳鼻科の先生の中にも、歯性上顎洞炎の診断が出来ていない方がいらっしゃるので、注意が必要です。

 

初診時レントゲン。右側上顎の強い痛みを訴えて来院。右上第二小臼歯は根管治療してあるものの、治療は不十分で、根尖部には黒いレントゲン透過像を認める。

 

初診時CT画像。根管充填が不十分で、根尖部に根尖病巣による黒いCT透過像を認める(黄色矢印)。上顎洞は上方まで白い不透過性を呈し、上顎洞全体に炎症所見を認めている(赤矢印)。歯が原因となっている典型的な歯性上顎洞炎であると診断し、感染根管治療を行うこととした。

 

根管の中にファイルを挿入し、根管の長さと方向を確認している。

 

根管充填後レントゲン。根尖まで緊密に薬が詰まっているのが分かる。

 

根管充填後CT画像。根尖部のCT透過像は完全に消失して歯槽骨の再生を認める(黄色矢印)。上顎洞の内部は炎症が消失し、正常な黒い含気腔を呈している(赤矢印)。術前の症状はすべて完全に治癒した。

 

歯に原因がある場合、先に耳鼻科での手術を行うことは得策ではありません。

鼻の手術をしても、副鼻腔炎の原因が歯にあっては治りません。

まず、必ず歯に異常がないか確認をし、歯に問題が無いことを確認してから耳鼻科的な手術を行うべきです。

この順番を間違えてはいけません。

歯の治療をきちんと正しく行っても治らない上顎洞炎は、耳鼻科での加療もしくは原因歯の抜歯が必要です。

副鼻腔炎の手術をお受けになる方は、まず歯に問題がないか、設備の整った歯科医院できちんと診査を受けましょう。

 

精密根管治療:小臼歯¥88,000

治療期間:1か月

治療によるリスク:根管治療の治癒率は100%ではありません。治療中、一時的に痛みや腫れを生じることがあります。

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神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 未分類, 根管治療

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