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神田デンタルケアクリニックからのお知らせ

外傷による破折歯の治療法~部分矯正(エクストルージョン)の応用~

上顎の前歯は外傷を受ける頻度が高い部位です。

転倒やスポーツ、交通事故などで前歯をぶつけるケースは少なくありません。

歯が外傷を受けると、歯の神経が失活して(死んでしまうこと)変色したり、破折や脱臼(歯の位置異常)をおこすことがあります。

 

わずかな歯の破折では、歯の研磨や、コンポジットレジン(プラスチック)を充填するだけで大丈夫なことが多いでしょう。

しかし、歯の神経が露出するほど大きく破折した場合には、補綴(ほてつ;歯を被せること)や抜歯が適応になることもあります。

骨の中の深いところで破折した場合には、歯を温存することが難しいですが、比較的浅いところで破折した場合には、部分矯正を利用して保存が可能です。

 

初診時。顔面にテニスラケットを強打し、上顎の前歯が骨縁下で破折。診査・診断により、歯の保存が可能と判断し、根管治療を行った。

 

歯根を歯槽骨の中から引っ張り出す(これをエクストルージョンという)ため、舌側に矯正装置を装着した。装置は表側からは一切見えない。1~2週間おきにゴムを交換し、徐々に歯根を引っ張り出していく。

 

エクストルージョンが済んだところで、歯根にコア(土台)と仮歯を装着。さらに、歯をより厳密に動かすためにブラケットを装着して部分矯正を行う。

 

治療後。保定期間を経て、仮歯をセラミッククラウンで補綴し、審美性も回復した。歯を抜かずに治療できた価値は高い。

 

通常では保存が難しいと思われる歯であっても、状況によっては、さまざまな手法を使うことによって歯を抜かずに保存することも可能です。

もし、歯の抜歯宣告を受けた場合でも、セカンドオピニオンでは抜歯を回避できる提案を受けることができるかもしれません。

諦めずにそのような歯科医院を探す努力が必要です。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:口腔外科, 審美歯科, 矯正歯科

インプラントの矯正治療への応用

歯並びで悩んでいる成人の方は少なくないと思います。

見た目のことはもちろん、発音が悪い、歯磨きがしにくい、歯が頬や唇の粘膜にあたっていつも口内炎ができるなど、歯列不正は多くの問題を引き起こします。

矯正治療はお子さんが受ける治療と考えている方がとても多いですが、決してそんなことはありません。

大人でも、高いモチベーションがあれば、矯正治療は可能です。

 

しかし、大人の方が矯正治療を受けようとする場合、様々な問題を抱えていることが少なくありません。

虫歯や歯周病、歯の欠損、根管治療不良、噛み合わせ不良など、歯並びを改善する前にするべき治療がたくさんあるのです。

奥歯を支えにして前歯を動かす矯正治療の性質上、奥歯が無いケースでは、基本的に前歯を動かすことが出来ません。

このため、矯正治療の前に奥歯を入れる必要があるのですが、ここでインプラントが威力を発揮するのです。

 

治療前。前歯にクラウディング(乱杭歯、叢生)を認める。奥歯は虫歯がひどく、すでに歯が崩壊している。このようなケースでは、まず歯周病治療および保存不可能歯の抜歯を行い、口腔内の環境を改善する必要がある。

 

矯正治療前。抜歯後、臼歯部にインプラントを埋入した。一度入れたインプラントは場所を動かすことが出来ないため、矯正治療を行う場合は、歯を理想的な場所に動かすことを想定してインプラントを埋入しなければいけない。

 

インプラントに仮歯を装着し、噛み合わせを改善。歯と仮歯にブラケットを装着し、歯を動かしていく。インプラントは骨と強固に結合するため、強力な固定源(アンカー)となる。

 

矯正治療後。左右対称な美しい歯列になっているのが分かる。奥歯のインプラントを固定源としたことで、歯を理想的な場所に動かすことが出来た。噛み合わせの調整をしっかりと行い、奥歯の仮歯を最終補綴に代えていく。

 

治療後。歯列の後戻りを防止するために、舌側に保定のための固定式リテーナーを装着。奥歯を最終補綴し、何でもしっかりと咀嚼できるようになった。

 

成人の方でも、きちんと治療計画を立て、あらゆる治療を駆使すれば、より良く治ることが出来るのです。

矯正治療に年齢制限はありません。

歯並びでお悩みの方は、是非一度ご相談ください。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 矯正歯科

歯茎(歯肉)の腫れの原因~クラウンの不適合~

歯茎(歯肉)が腫れる原因はいくつかあります。

①清掃不良(ブラッシング不足)

②歯周病

③根尖病巣(根管治療の不具合)

④歯根破折

⑤パーフォレーション(穿孔、根の横に穴が開いている)

⑥被せ物(クラウン)や詰め物の不適合

 

これらの中で、ご自身の自助努力で歯茎の腫れが改善できるのは清掃不良によるものだけです。

それ以外のものは、根本的に治療を行わなければ歯茎の腫れは改善しません。

 

治療前。上顎前歯に被せ物が入っているが、歯との適合が悪いため歯茎が炎症を起こし腫れている。バクテリアは、ほんのわずかな隙間や段差でも入り込むため、被せ物や詰め物が不適合だときちんと清掃できず、歯茎が炎症を起こす。

 

治療後。根管治療をきちんと行った後、オールセラミッククラウンで被せなおしをした。精密な被せ物は、歯茎との調和も良く、歯茎の腫れや赤みが改善しているのが分かる。審美的にも満足のいくものになっている。

 

歯茎の炎症の兆候は、歯茎からの出血、発赤、腫脹、痛みなどがあります。

歯茎の炎症をそのまま放置すると、やがて炎症は骨に達し、歯槽骨が溶けて歯周病に発展します。

基本的に、適合性の悪いクラウンはやり替えが必要でしょう。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:歯周病

破折歯の治療方法~エクストルージョンによる水平性歯根破折の治療~

歯の神経を取ると、歯は栄養供給がなされなくなり、破折を起こすリスクが高まります。

歯根が破折した場合には、治療で歯を残すことが難しく、基本的には抜歯が適応となります。

 

歯根破折には、歯根が縦に割れる垂直性歯根破折と、横に割れる水平性歯根破折があります。

垂直性歯根破折の場合には、治療が難しく、基本的に抜歯となります。

一方、水平性歯根破折の場合には、条件が良い場合に限り、保存的治療が可能となります。

その条件とは、

●歯根の長さが十分に長いこと

●歯肉縁より比較的浅いところで破折していること

●大きな、難治性の根尖病巣が無いこと。

これらを満たせば、エクストルージョン(歯牙の挺出)という手法により、歯の保存が可能な場合があります。

 

エクストルージョンには2つの方法があります。

一つは外科的挺出、もう一つは矯正的挺出です。

外科的挺出は、歯根を途中まで脱臼させ、その後数週間固定をする方法です。

治療の期間と回数が少なくて済む反面、歯根と歯槽骨が癒着を起こすリスクや、歯根を脱臼させる際に歯根が破折するリスクがあります。

 

これに対して、矯正的挺出は、歯にゴムなどで持続的な力を加え、歯根を骨の中から少しづつ引っ張り出す方法です。

外科的挺出と違い、さらなる歯根破折や骨との癒着のリスクがない反面、治療期間と回数がかかるデメリットがあります。

基本的には、歯根に負担をかけないために、矯正的挺出を行うことが望ましいでしょう。

 

初診時。水平性歯根破折により、歯茎の腫れが見られる。保険のクラウンが装着されており、色の変色とブラックマージン(歯と歯茎の間の黒ずみ)を生じている。著しく審美性が悪い。

 

比較的浅い部分での水平性歯根破折であったため、矯正的挺出を試みる。

まず、破折した部分を取り除き、根管治療を完全に行ったあとに仮歯を装着する。仮歯の裏側から矯正装置を装着し(→)ゴムを使用して骨の中から歯根を徐々に引っ張り出す。

 

治療後。矯正的挺出後、連結補綴を行い(歯を繋げて被せること)、後戻りの防止と固定を行う。歯茎の腫れがなくなり、きれいなピンク色の歯肉を呈する。セラミッククラウンで補綴することにより、白く透明感のある美しい仕上がりになる。ブラックマージンも改善している。

 

歯根が破折した場合、歯を保存することは非常に難しくなります。

状況によっては、抜歯をしてブリッジやインプラント治療の方が予後が良い場合も少なくありません。

治療法の選択については、診査・診断がとても重要になりますので、担当の先生とよくご相談することをおすすめします。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 審美歯科

歯並びと舌房(舌を置くスペース)~舌房が狭いと、体調が悪くなり易い~

歯並びは遺伝的な影響を強く受けると考えられています。

例えば、下顎前突(受け口)などはその典型で、ドイツ系貴族の家系であるハプスブルク家は、血縁制度を利用した政略結婚によって近親者の結婚を繰り返した影響により、18代・45人にわたり下顎前突が遺伝的に発現したことで知られています。

一方で、後天的な影響によって歯列不正が起こることもあります。

その一つに、食習慣や咀嚼の影響が挙げられます。

 

下顎の鞍状歯列弓。下顎臼歯が舌側(ぜっそく;内側)に倒れこみ、歯列が鞍状を呈する。歯列弓が狭いと舌を置く場所がなくなり、舌は後方へ追いやられる。この結果、気道が狭くなり、慢性的な酸素不足をきたしやすい。

 

奥歯が舌側に倒れこむのは、下顎の顎運動との関連が示唆されています。

顎運動には、下顎を主に上下縦方向に動かすチョッピング・タイプと、主に水平方向に動かすグラインディング・タイプ、そしてその両方を行うタイプに分けられます。

奥歯が内側に倒れこまず、きちんと真っ直ぐに萌出するには、グラインディング・タイプが有利であることが分かっています。

下顎がグラインディング(食べ物をすり潰す前後左右への下顎の運動)を行うことによって、臼歯部は正しく真っ直ぐと萌出するようになるのです。

これは、噛み応えのある食べ物をすり潰すときに行う顎運動です。

 

一方、あまり咀嚼しなくても食べられる軟食の場合には、下顎はすり潰す顎運動をする必要がありません。

このようなチョッピング・タイプが主体の咀嚼習慣は、臼歯部の正しい萌出が促されず、舌側に傾斜すると考えられています。

つまり、咀嚼習慣によっても歯列や歯並びが影響を受けるのです。

 

臼歯が舌側に倒れこむと、舌房(舌を置くスペース)が狭くなり、舌は必然的に後方(喉の方)に下がります。

舌が後方へ下がると、気道が塞がれ十分な酸素を取り入れることが難しくなります。

酸素不足の状態が続くと、頭痛やめまい、倦怠感、記憶力や集中力の低下など、体調不良を引き起こす原因になるのです。

 

特に、成長期の食習慣は非常に重要であり、栄養面だけでなく、歯並びや顔貌の左右対称性、さらには記憶力や精神の発達等、心身の発育に強い影響を及ぼします。

ぜひ、お子さんの食習慣を見直し、美しい歯並びや顔立ち、そして健全な心身の発育をサポートしていきましょう。

 

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 矯正歯科, 食養生

詳解!歯列矯正治療の流れ(抜歯矯正編)

歯列不正の原因の多くは、歯と顎の大きさのディスクレパンシー(不調和)にあります。

元来、歯の形や大きさなどの形質は遺伝的素因によって決定されると考えられていましたが、現代の恵まれた栄養摂取により、歯の大きさは大きくなってきていることが分かっています。

一方で、加工食品や調理方法の発達で、現代では咀嚼回数の減少が顕著なものになっています。

咀嚼の減少が、歯の萌出や歯列形態、咀嚼筋や顎骨の発達などに影響を及ぼし、歯列不正の一因となっています。

 

今回は、クラウディング(叢生、乱杭歯、凸凹)による歯列不正の治療例を解説します。

患者さんは50代女性、前歯の凸凹を主訴に来院されました。

上顎側切歯の反対咬合、左側第二小臼歯の反対咬合を認めます。

非抜歯で歯列矯正を行うと、前歯が前方に出て、出っ歯になってしまうケースですので、上下左右の小臼歯を4本抜歯して矯正治療を行うこととしました。

 

初診時。上顎の側切歯が内側に入り反対咬合を呈する。左側下顎第二小臼歯は頬側に出て、反対咬合を呈しているのが分かる。

 

治療開始時。まず、上顎の左右第一小臼歯を抜歯し、犬歯(糸切り歯)を後方に牽引していく。ここでは、犬歯だけを選択的に動かすため、あえてセクショナルアーチ(部分的なワイヤー)を使用。

 

1か月後。上顎犬歯のリトラクション(後方移動)を継続。下顎の左右小臼歯を抜歯し、ブラケットを装着。下顎右側犬歯と左側第一小臼歯のリトラクションを行っていく。

 

2か月後。上顎犬歯のリトラクションが進み、側切歯との間に隙間が見られる。引き続き、上下ともリトラクションを進める。

 

3か月後。上顎前歯部にもブラケットを装着し、レベリング(歯の高さや凸凹、ねじれ等を整えていくこと)を行っていく。上下とも、リトラクションは継続。

 

4か月後。さらに上下ともリトラクションを継続。ワイヤーサイズを徐々に上げ、太く弾性の強いワイヤーに変えていく。

 

5か月後。上下ともリトラクションがかなり進み、上顎側切歯の反対咬合も改善している。歯が動く過程で、臼歯部の噛み合わせが甘く(悪く)なっているのが分かる。これは一時的なものなので心配はない。

 

6か月後。ワイヤーをさらにサイズアップし、リトラクションを継続。歯の傾斜やねじれを積極的に修正していく。

 

7か月後。リトラクションを継続。ワイヤーの歪みがかなり少なくなっているのが分かる。

 

8か月後。上下4前歯のリトラクション(後方移動)を行う。抜歯矯正による前歯のリトラクションでは、前歯部の噛み合わせが深くなりやすい(バーチカル・ボーイング・エフェクト:弓なり効果)ので注意が必要。

 

9か月後。リトラクションを継続。抜歯スペースがかなり閉鎖されており、前歯が後方に移動しているのが分かる。前歯部の噛み合わせはさらに深くなっている。

 

10か月後。前歯のリトラクションを一旦休止し、過蓋咬合となった上下前歯の圧下(歯を骨の中に沈めていくこと)を図り、咬合平面を修正していく。

 

11か月後。引き続き、上下前歯の圧下による咬合平面の修正を行う。

 

12か月後。上下前歯の圧下が進んできたため(過蓋咬合が改善)、前歯のリトラクション(後方移動)を再開。

 

13か月後。引き続き、前歯部のリトラクションを継続。

 

14か月後。上顎前歯のリトラクションの為に、上下の歯にエラスティックと呼ばれるゴムを装着。これを24時間使用する。

 

15か月後。下顎の抜歯スペースはほぼ消失。上顎前歯のリトラクションを継続していく。臼歯部の噛み合わせがかなり緊密になってきているのが分かる。

 

16か月後。上顎右側の抜歯スペースは消失しているが、左側にはまだスペースが残っているため、引き続きリトラクションを継続。

 

17か月後。引き続き、上顎左側のスペースを閉じるようにリトラクションを継続。

 

18か月後。抜歯スペースが完全に閉じているのが分かる。ここから、噛み合わせの緊密化を図るために微調整を加えていく。

 

19か月後。上下の歯の正中(真ん中)もピッタリと一致している。前歯の噛み合わせがやや深い(過蓋咬合)ので、ワイヤーによるバイトオープニング(噛み合わせ深さを浅くすること)を図る。

 

20か月後。引き続き、バイトオープニングを図る。

 

21か月後。さらにバイトオープニングを図る。必要に応じて咬合調整を行い(歯の噛み合わせ調整)、噛み合わせの緊密化を図る。

 

22か月後。ブラケットオフ時。凸凹であった前歯はきれいに並び、前歯・臼歯ともに緊密な噛み合わせになっているのが分かる。矯正治療の仕上がりは、最終的な咬合関係の良否で決まる。このあと、歯の後戻りを防止するために、保定に入る。

 

 

現代の矯正治療は、器具やシステムの進化により、歯を動かすこと、並べることは、昔と比べてはるかに容易になっています。

しかしながら、矯正治療後の仕上がりは、治療を受ける医院やDrによってかなりのばらつきがあるのが現実です。

 

また、近年では、治療しているのが目立たないという理由でマウスピース矯正を希望される患者さんが増えています。

マウスピース矯正をしている患者さんをたくさん見てきましたが、明らかに適応ではないと思われる症例が多いと感じています。

無理に非抜歯で治療を行っているため、予定通りに治療が進まないばかりか、前歯が突出して出っ歯になっているケースが目立ちます。

中には、非抜歯で2年間もマウスピースで矯正をしながら、やっぱり抜歯しないと揃わないと言われたりすることもあるようです。

 

抜歯か非抜歯かの選択は、もちろん患者さんの希望は重要ですが、あくまでも医学的にきちんと歯が並ぶか、噛み合わせが整うかという根拠によることがより重要です。

歯並びが良くなっても、出っ歯になって歯茎が退縮したり、顔貌や噛み合わせがかえって悪くなるケースが現実に存在しています。

したがって、矯正治療に際しては、最初の診査・診断、そして治療計画が最も重要ということになるのです。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 矯正歯科

上顎の親知らずの抜歯は、痛くない!腫れない!怖くない!

親知らずの抜歯が必要で、お悩みの方は少なくないと思います。

きちんと上下の親知らずが噛んでいる場合には、親知らずは必ずしも抜く必要はありません。

しかし、上下いずれかの親知らずが無い、あるいは下顎の親知らず埋まっているなどの場合には、噛み合う相方がいない親知らずはだんだんと伸び出てしまいます。

このような場合、歯と歯の間のブラッシングが難しくなり、虫歯や歯周病になるリスクが高まり、また噛み合わせの邪魔にもなるため、抜歯をした方が賢明でしょう。

 

横向きに埋伏した下顎の親知らず。上顎の親知らずは、下顎の親知らずときちんと噛み合わないため、下方に伸び出てきている。

横向きに萌出している下顎の親知らずは、手前の歯との間をきちんと歯磨きできず、虫歯や歯周病になることが多いため抜歯が必須。

下顎の親知らずを抜歯するには、点線の部分で歯を切断し、歯を歯冠と歯根に分割する必要がある。

 

抜歯後の親知らず。下顎の親知らずは歯冠と歯根に分割して抜歯。上顎の親知らずは分割せずにそのまま抜歯。

 

埋まっている下顎の親知らずは、歯茎の石灰や縫合、さらに骨の切削や歯の分割などが必要なため、抜歯後に腫れや痛みを生じることが多いでしょう。

一方、普通に萌出している上顎の親知らずは、骨が柔らかいため抜歯に時間がかからず、抜歯後の腫れや痛みはほとんどないか、あっても軽微なことが多いです。

上顎の親知らずの抜歯は、必要以上に不安になることはないでしょう。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 抜歯

変色歯の漂白~ウォーキング・ブリーチ~

歯の神経が壊死(えし:死ぬこと)したり虫歯で神経を取ると、歯の色は徐々に暗くなり、やがて茶色や黒色に変色していきます。

特に前歯では審美的に問題になることが少なくなく、しばしばご相談にみえる患者さんがいます。

このような場合、治療の方法としては

①セラミッククラウンで補綴(ほてつ:被せること)をして隣在歯と色を合わせる

②漂白(ウォーキング・ブリーチ)をする

の二つの方法が考えられます。

 

ご自身の歯がすでに虫歯で大きく削られている場合には、歯の破折を予防する観点から、セラミック・クラウンでの治療が望ましいでしょう。

また、歯の変色が極端に強い場合にも、漂白では満足できる審美的な改善が得られないため、セラミッククラウンによる治療が最善です。

しかし、変色の程度が軽く、またご自身の歯が大きく削られていない場合には、漂白(ウォーキング・ブリーチ)でも審美的な改善が期待できます。

ここでは、ウォーキング・ブリーチの治療例について解説します。

 

左上1番(向かって右)の前歯の変色を主訴に来院。虫歯により歯の神経が壊死し、変色をきたした。審美的に大きな問題となっていることが分かる。幸いにもご自身の歯が原型をとどめているので、ウォーキング・ブリーチで漂白を行うこととした。

 

咬合面観。ウォーキング・ブリーチに先立って、根管治療が不完全な場合には、まずこれを完璧に行う必要がある。そうでないと、薬剤が歯根の先端から漏れ出てしまい、歯槽骨を破壊する恐れがある。根管治療が済んだら、歯の内部に漂白剤を入れ、定期的に交換をしていく。

 

このケースでは、ウォーキング・ブリーチだけでは漂白の効果が十分ではなかったため、合わせて歯の表面からもホワイトニングを行った。

 

術後。十分な漂白効果が得られ、審美的にも満足できるものとなった。歯の裏側の穴はコンポジットレジンで充填し、歯を大きく削ることなく治療が完了した。

 

ご自身の歯が大きく削られておらず、かつ変色の程度が軽度な場合には、ウォーキング・ブリーチは優れた治療法と言えるでしょう。

しかし、歯がすでに多く削られているケースは、強度の観点からセラミッククラウンによる補綴が望ましいと言えます。

また、極度の変色の場合には、ウォーキング・ブリーチでは審美的な改善が難しいため、やはりセラミックによる修復が最善です。

歯の変色でお悩みの方は、ご自身にとってどのような治療方法が最善なのか、一度担当の先生とご相談されてみるのが良いでしょう。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, ホワイトニング

詳解!インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れについて解説します。

まず、インプラント治療をお受けになる前提として、歯を抜かなけらばならない、或いはすでに歯を抜いた状態であることが必須です。

ここでは、歯をすでに抜歯してあることを前提に解説していきます。

 

下顎大臼歯が歯根破折により抜歯となった。通常、抜歯してから骨が回復するまでおおよそ3~6か月ほどの治癒期間が必要。インプラント治療は基本的には骨が治癒した状態から行うことが多い。

 

インプラント埋入手術後。歯肉を縫合するので、術後の出血はほとんどない。骨が十分にあるケースでは、10~15分程度の処置で終わることが多い。

 

インプラント手術2か月後。骨とインプラントが結合するのに、1~3か月ほど安静期間を置く。インプラントの表面性状や骨の硬さにより、骨と結合するスピードは異なる。

 

インプラントにチタン・アバットメント(土台)をネジで装着したところ。この上に歯を制作していく。

 

アバットメントの上にセラミッククラウンを被せた。インプラント治療の最大のメリットは、両隣の歯を削らずに済むこところにある。機能的にも審美的にも満足いく結果となった。

 

歯を抜いた場合、入れ歯、ブリッジ、インプラントの3通りの治療法があります。

それぞれ一長一短がありますが、自分の歯に最も負担をかけない治療法はインプラント治療です。

骨の十分にあるところに行うインプラント治療は、根管治療などに比べれば遥かに容易な治療ではありますが、治療方法の選択に当たっては、それぞれのメリット・デメリットを十分に考慮することが重要といえるでしょう。

詳しくは、担当の先生にご相談してみましょう。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:インプラント, コラム

根尖病巣(こんせんびょうそう)による歯茎(歯肉)の腫れ

根尖病巣(こんせんびょうそう)とは、歯の歯根の先端部分に炎症が起こった状態を指します。

もともと、歯や歯根の中には歯髄(しずい)と呼ばれる歯の神経が存在し、これが歯の知覚と栄養供給を司どっています。

しかし、虫歯が大きくなり歯の神経を取ったり、大きな虫歯の影響で歯髄が壊死(えし:死んでしまうこと)してしまうと、歯の内部に入りこんだバクテリアやバクテリアが産生する毒素により、歯根の先端部分の骨を溶かし、やがて痛みや歯茎の腫れを生じるようになります。

特に、歯の神経を治療する根管治療は、歯科治療の中でも治療の頻度が高いものの、治療の難易度は極めて高く、その割に健康保険の評価が低いためにきちんとした治療が行われることは残念ながらほとんどありません。

根尖病巣は、この根管治療の不具合が原因で生じる場合が多いのです。

 

根尖病巣が原因の歯茎の腫れ。根管治療が正しくされていないために歯の中でバクテリアが繁殖し、歯槽骨を溶かして歯茎が腫れてくる。

 

根管治療後、ファイバーコアで支台築造を行った。根管治療を正しく行うことで根尖病巣は治癒へと向かい、歯茎の腫れも消失する。

 

セラミッククラウンによる補綴後。歯茎の腫れは完全に消失しているのが分かる

 

根管治療は、建築で例えるならば基礎工事にあたる部分です。

基礎工事をしっかり施工していないマンションは、いずれ傾いてダメになるのと同様に、歯も内部の根管治療をしっかりしなければ、やがて中から歯が腐敗しダメになります。

仮に根管治療に不具合があっても、すぐに歯茎の腫れや痛み、骨の吸収などの症状が出ることはありません。

数か月~数年経ってから歯槽骨が溶けて歯茎の腫れを生じるようになります。

 

根尖病巣は、じつは歯や歯周組織の病気だけに留まりません。

そこから発生したバクテリアやバクテリアが産生した毒素は毛細血管に入り、全身へと運ばれて行きます。

そして、他の臓器や組織に病気を生じる歯性病巣感染の原因になっているのです。

 

根管治療は、最初の治療がとても重要で、再治療になるほどその成功率は下がることが分かっています。

また、何度も根管治療をやり直すことは、歯にかなりの負担を強いるためにできません。

したがって、根管治療をお受けの際には特に歯科医院選びが重要といえるでしょう。

デンタルリテラシーを高めるためのブログ

 

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック

日付:  カテゴリ:コラム, 根管治療

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