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歯が原因の副鼻腔炎(歯性上顎洞炎)は意外と多い!

上顎の奥歯の根管治療や深い虫歯治療を受けた場合、しばらく経ってから強い痛みなどの異常をきたすことが少なくありません。

このような場合、副鼻腔のひとつである上顎洞が炎症を起こしている(上顎洞炎になっている)ことがあります。

上顎洞炎は、歯の痛み以外に、頬部の痛みや違和感、後鼻漏(喉の方への鼻汁、膿)、頭痛、就寝時の顔面の強いお痛みなども生じます。

かかりつけの歯科への受診では原因が分からず、耳鼻科に受診し副鼻腔炎(上顎洞炎)と診断されることも少なくありません。

耳鼻科でCT撮影をして分かるのは、上顎洞内部がレントゲン不透過性が亢進していて(白くなっている)、炎症所見(粘膜が腫れている、或いは膿が溜まっている)があるということです。

耳鼻科のCTデータをお持ちの患者さんもいらっしゃいますが、歯科とでは規格が違うため、歯との関連性を診断するためには新たに歯科でもCT撮影が必要となります。

 

初診時レントゲン。右上奥歯の咬合痛および頬部痛、頭痛、強い夜間痛、後鼻漏を認めた。右上の5番、7番の歯は既に根管治療が、6番にはクラウン(被せもの)が装着してあり、これらすべてに根尖性歯周炎(根尖病巣)を認める。6番は根管治療がされていないことから、歯髄壊死が強く疑われた。

 

初診時CT画像。右上5番、6番、7番の根尖(こんせん:歯根の先端)に、根尖性歯周炎(根尖病巣)による黒いレントゲン透過像を認める。6番の根尖部の骨が吸収(欠損)し、上顎洞との交通を認める。上顎洞は上部にいたるまでレントゲン不透過性が亢進し(白くなっている)、顕著な上顎洞炎の所見を認める。耳鼻科による診査・診断のもと、すでに上顎洞炎の手術が予定されていた。手術に不安があったため、手術の前に歯の診査を希望し来院された。

 

当院において、根尖性歯周炎(根尖病巣)による歯性上顎洞炎と診断し、耳鼻科での手術は一旦中止するよう説明した。歯性上顎洞炎は、手術をしても歯の治療をしないと根本的に治癒することはない。まず、原因歯として一番疑わしい6番の根管治療を行うこととした。

 

根管治療後レントゲン。痛み、後鼻漏などの症状が消退したため、根管充填を行った。根尖までしっかりと根管充填されているのが分かる。

 

根管充填後CT画像。上顎洞の内部はレントゲン透過性が顕著に増して黒くなり、上顎洞炎の消退を認める。歯が原因の上顎洞炎は、まず歯の治療を行うことが必要であり、歯の治療をせずに手術を行ってはいけない。今後、5番と7番の根管治療も必要と考えられる。

 

治療は、的確な診査・診断のもとに行うことが極めて重要であり、もし疑問に思うことがあればセカンドオピニオンを受け、納得のいく説明を求めるべきです。

治療は、自分自身のためのものなのですから。

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治療費用:精密根管治療¥77,000~

治療期間:6週間

治療におけるリスク:根管治療の治癒率は100%ではありません。また、神経の無い歯は将来的に破折を起こすリスクがあります。

神田の歯医者 神田デンタルケアクリニック
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日付:   カテゴリ:コラム, 根管治療

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