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カテゴリ: コラム

上顎前突(出っ歯)の抜歯矯正治療

出っ歯のことを、歯列矯正では上顎前突と呼びます。

上顎前突は、下顎に歯列に対して上顎の歯列が前に出ている歯並び・歯列不正のことです。

上顎前突は、見た目の悪さが目立ちますが、それ以外にも口唇が閉じにくい、外傷を受けやすいなどのデメリットがあります。

上顎前突の矯正治療は、上の前歯を内側に入れるために、通常上顎の第一小臼歯(4番)を左右抜歯し、できた隙間に前歯を下げていきます。

噛み合わせにの状況によっては、下顎の小臼歯を2本抜歯することもあります。

これは、上下の歯の数が異なると、理想的な咬合関係を築くことが困難なためです。

しかしながら、抜歯を最小の本数にする方法として、上顎の小臼歯だけを抜歯する治療計画は一般的によく行われています。

 

治療前。上顎の前歯の突出の改善を主訴に来院。上顎前歯の前方への突出が著しい。また下顎の前歯が上顎の歯茎を噛んでおり、過蓋咬合(ディープバイト)を呈している。上顎前歯の後方移動と過蓋咬合の改善が必要な症例。臼歯部の上下の咬合関係は完全な2級咬合(下顎遠心咬合)であるため、上顎の左右の第一小臼歯だけを抜歯する計画とした。

 

矯正治療後。上顎の小臼歯を抜歯したスペースを利用することで、上顎前歯が内側にきれいに並んでいることが分かる。過蓋咬合も改善し、個性正常咬合を確立した。上下の歯の数が異なる変則抜歯のケースでは、抜歯本数を最少に出来るものの、下顎第二大臼歯(一番奥の歯)は噛み合わせにあまり参加できない欠点もある。治療計画は、総合的に最善な結果が得られるよう立案し提案することが重要。

 

治療期間:1年2か月

治療費用:¥960,000

治療のリスク:矯正治療は歯肉退縮や歯根吸収を起こすことがあります。また、治療後は保定を適切に行わないと、後戻りを起こすことがあります。

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治療した歯の歯茎が腫れるのはなぜか?~根尖病巣による歯茎の腫れ~

治療した歯の歯茎の腫れを主訴に来院する患者さんは非常に多くいます。

このような場合、問診だけで歯の状況をある程度推測すること可能です。

歯茎が腫れる原因の多くは

 ①根尖病巣(慢性根尖性歯周炎;根の先の炎症)

 ②歯の破折やクラック(ひび割れ)

 ③歯周病(慢性辺縁性歯周炎)

 ④穿孔(パーフォレーション;歯根に穴が開いている)

のいずれかです。

 

歯周病で歯茎が腫れる場合には、歯根を支える歯槽骨の吸収が進んでいるため、同時に出血や歯のぐらつき、動揺などの症状も伴います。当然ながら深い歯周ポケットも存在します。

 

歯の神経の治療のことを根管治療と言いますが、根管治療は非常に繊細で難しい治療であるため、日本の保険の治療で正しく行われていることはあまりありません。

根管治療が正しく治療されていないと、歯の内部でバクテリアが繁殖し、やがて根尖病巣を生じるようになります。

根尖病巣は、慢性化すると難治性の歯根肉芽腫や歯根嚢胞(しこんのうほう)へと進行するので、早期に治療を受ける必要があります。

初診時。歯茎の腫れを主訴に来院。他院で抜歯と宣告されたが、抜歯せずに治療できないかを相談にみえた。歯周ポケットが存在しないことから、歯周病は否定された。

 

初診時レントゲン。すでに根管治療がしてあるものの、根管充填が不十分。根尖(歯根の先端)から歯根分岐部(歯根の股の部分)にかけて、骨吸収による黒いレントゲン透過像を認める。歯根のクラックやパーフォレーションも疑われた。

 

診査を兼ねて根管治療を行うこととした。クラックやパーフォレーションは存在せず、根管治療で治癒する可能性が高いと判断した。

 

根管充填後。歯茎の腫れは消失し、疼痛や排膿、打診痛、咬合時痛などの症状が無いのを確認し根管充填を行った。根尖までしっかりと薬が詰まっているのが分かる。

 

治療後。ファイバーコアにて支台築造し、オールセラミッククラウンにて補綴(ほてつ)を行った。補綴に先立ち、全顎に対し歯周病治療としてSRP(ルートプレーニング)を行い、歯周組織の改善を同時に行った。

 

歯の治療、特に根管治療はやり直しが非常に多い治療です。

やり直しの治療は成功率が有意に下がるため、費用が掛かっても最初からきちんと治療を行った方がかえって治療費を抑えることができ、自分の歯を長持ちさせることが出来ます。

根管治療が必要になった場合には、経験豊富な歯科医師のもとで治療を受けることがとても重要です。

治療期間:2か月

治療費:精密根管治療¥77,000

    ファイバーコア¥22,000

    オールセラミッククラウン¥110,000

治療上のリスク:根管治療の成功率(治癒)は100%ではありません。根管治療中は一時的に痛みや歯茎の腫れが生じることがあります。

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銀歯が目立って気になる方必見!~セラミックによる審美歯科治療~

保険の歯の治療で一般的な銀歯。

銀歯はパラジウムを主体とした合金で、そのイオン化傾向の高さによる金属アレルギーのリスクから、ドイツをはじめとした医療先進国では歯の被せものや詰め物での使用は禁止されています。

また、金銀パラジウム合金は硬度が高く延びが悪いため、噛み合わせの馴染み、歯との適合性(フィット)が良くありません。

これが、歯の持ちに影響を及ぼします。

もちろん、見た目の悪さも見逃せません。

 

初診時口腔内。銀歯の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の審美的改善を主訴に来院。上下左右の臼歯部(奥歯)に多数の銀歯を認める。歯との適合性が悪く、2次的なカリエス(虫歯)を生じている。審美性も著しく悪い。歯周病治療、精密根管治療などをきちんと行った上で、セラミックによる審美修復を行う。

 

治療後。すべての銀歯を外し、セラミックによる審美修復を行った。口腔内は明るく本来の美しさを取り戻した。多数歯の治療を行う場合は、噛み合わせの状況を十分に考慮し、計画的に治療を行うことが極めて重要。多数歯の治療では、噛み合わせが悪くなるリスクをはらんでいるので細心の注意を要する。

 

銀歯を白いセラミックやコンポジットレジンなどの材質に交換することは、それほど難しいものではありません。

しかしながら、虫歯や根管治療などの内部の治療、そして歯周病の治療など、歯の基礎となる治療をしっかり行うことが、より重要と言えます。

このような治療をしっかりしていないと、詰めたり被せたりしたものを短期間のうちに外さなければいけなくなる可能性が高いからです。

そして、多数歯の治療を同時行う場合で極めて重要なのが、歯の噛み合わせです。

歯の噛み合わせは、高さがわずかでも高いと患者さんは違和感を訴えるため、歯の治療を行うと低くなりがちです。

左右の高さの違いや噛み合わせの不調和は、肩こりや首こり、頭痛、顎関節症などの原因になります。

せっかく歯をきれいにしても、身体が不健康になってしまっては意味がありません。

機能的にも審美的にも良好な結果を得るためには、治療計画、治療戦略がきわめて重要と言えるでしょう。

 

治療費:セラミッククラウン(奥歯)¥110,000、セラミックインレー¥66,000

リスク:歯のメンテナンスを怠ると虫歯の再発を起こすことがあります。セラミックは歯ぎしりや食いしばり、食事の影響で欠けることがあります

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上顎前突(下顎遠心咬合)の抜歯矯正の治療例

上顎前突とは、上の歯が下の歯に対して前方に出ている歯列不正です。

つまり、上顎の歯列に対し下顎の歯列が後方にずれている状態を差し、下顎遠心(えんしん;後ろという意味)咬合ともいわれます。

出っ歯は、まさにこの上顎前突、下顎遠心咬合の状態のことです。

上顎前突では、上顎前歯を内側に入れる治療を目標にします。

通常、歯列に隙間は無いことから、上顎前突の場合には小臼歯を便宜抜歯しての矯正治療が最もスタンダードになります。

上顎前突の程度が軽かったり、歯列の後方(奥)にスペースがあれば、矯正用インプラントを使用し、非抜歯での治療が可能な場合もあります。

上顎前突の場合、抜歯か非抜歯可能判断で重要となるのが、側貌(横顔)の美しさの指標となるE-line(エステティックライン)です。

E-lineは、顔を横から見たときに、鼻の先端とオトガイ(下唇の下)の再突出部を結んだ 線のことです。

日本人では、下唇がこのE-line上もしくはやや後方であると最も側貌が美しいと考えられています。

したがって、口腔内、レントゲン、歯列模型、顔貌などを総合的に分析して、抜歯か非抜歯かを最終決定することが重要となります。

 

初診時口腔内。上顎前歯部の凸凹を主訴に来院。側貌は上下口唇がほぼE-line上にあるものの、上顎歯列が下顎歯列に対して前方にあり、2級咬合(下顎遠心咬合、上顎前突)を呈する。上顎前歯部のクラウディング(叢生)が強く、下顎歯列に大きな不正は見られない。非抜歯矯正では上顎前歯が前方に突出して出っ歯になってしまい、美しい側貌が損なわれるケース。上顎の左右第一小臼歯だけを抜歯して矯正治療を行う方針とした。

 

矯正治療後。上顎前歯の凸凹は改善し、左右対称の美しい歯列になった。抜歯矯正において、上下の犬歯の咬合関係は極めて重要となる。上顎はクリアリテーナー(マウスピース)、下顎はFixリテーナー(ワイヤー)で保定を行った。矯正治療後も、美しい口元は保たれている。

 

矯正治療は、見た目の歯並びだけでなく、顔貌の美しさ、舌房の広さ、良好な噛み合わせなどを総合的にバランスの取れた状態にすることが重要と言えるでしょう。

治療に際して、不安なことがあればいつでも遠慮せずに担当の先生にご相談しましょう。

治療期間:1年6か月

治療費:矯正治療基本料 ¥880,000

治療に伴うリスク:治療期間は歯列不正の程度により異なります。矯正治療では歯の移動に伴って歯根吸収が生じることがあります。矯正治療後は、適切に保定を行わなないと、後戻りを起こすことがあります。

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保険の差し歯の審美修復~オールセラミッククラウン~

保険の差し歯は、白い部分がレジンというプラスチックでできているため、経時的に摩耗したり、透明感を失って変色していきます。

また、金属の裏打ちのある差し歯は、歯茎の退縮とともに、歯と歯茎の境目が黒く見えるブラックマージンという状態になります。

現在では、CADCAM冠という金属を使わない硬質レジン冠が保険適応となっていますが、レジンは強度と耐摩耗性に問題があるため、外れたり、欠けたり、摩耗して、中長期的には咬合状態が悪くなる可能性が高いです。

したがって、白い歯を入れる場合、特に前歯部ではオールセラミッククラウンが審美的、機能的、強度的に最適でしょう。

 

初診時。上顎前歯の審美性の改善を主訴に来院。上顎4前歯の部分に保険の差し歯が入っている(矢印)。差し歯がぴったりと入っていないため、歯茎が赤く腫れて炎症があり、歯と歯茎の境目は黒ずんでいる(ブラックマージン)。まずは、ブラッシングの徹底と歯周病の治療を行う必要がある。根管治療がきちんとしていない場合には、再根管治療をしっかりと行う。

 

治療後。歯周病治療後に精密根管治療を行い、オールセラミッククラウンにて修復した。歯茎の炎症が引き、赤紫だった歯肉はきれいな炎症の無いピンク色になっているのが分かる。セラミックと歯茎の馴染みは非常に良い。

 

歯の治療では、使用する材料の特性により、歯の持ちや審美性は異なります。

また、どんなに高価な歯を入れても、日頃のメンテナンスを疎かにしてしまうと、良い状態を保つことが出来ません。

したがって、治療をする場合には治療の初めにイニシャルコストをしっかりかけ、治療後はきちんとセルフケアをすることが、歯を良い状態で長く持たせるために重要といえるでしょう。

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変色歯の審美治療~オールセラミッククラウンによる審美修復~

神経の無くなった歯は、徐々に変色を起こし、しばしば審美的な問題を引き起こします。

特に前歯部では、歯の左右の対称性を失い、見た目の違和感を訴える方が少なくありません。

このような場合、治療の方法としては

  1. セラミッククラウンによる審美修復
  2. 歯の漂白(ウォーキングブリーチ)

のいずれかの選択になります。

 

歯の形態が残っており、変色の程度が強くない場合には、ウォーキングブリーチでも十分に審美性の回復が可能です。

しかしながら、歯があまり残っていない、あるいは薄くなってしまっている場合には、セラミッククラウンによる審美修復が妥当であると思われます。

歯が薄い場合には、噛む力で割れてしまう可能性が高いためです。

 

右側上顎中切歯の変色を主訴に来院。患者さんと相談した結果、オールセラミッククラウンにより審美性の改善を行うこととした。

 

まず、根管治療を完全に行い、ファイバーコア(土台、支柱)による補強を行う。

 

治療後。オールセラミッククラウンにて形態修復した。色、形とも自然な感じに仕上がっている。

 

歯の治療の方法は、状況によりいくつかの方法が考えられます。

そして、それぞれにメリット・デメリットが存在します。

最終的には、歯や噛み合わせの状態、患者さんの希望を総合的に判断して治療法を決定すると良いでしょう。

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前歯の埋伏歯の矯正治療法

上顎の前歯、特に犬歯が正常に萌出できずに、顎骨の中に埋伏してしまうケースが時々あります。

本来萌出すべき歯が埋伏してしまうと、歯の本数が足りなくなるため、歯並びや噛み合わせが悪くなり、審美的にも機能的にも問題を生じてしまいます。

犬歯が埋伏しているケースでは、ほとんどのケースで乳犬歯が残存しており、この乳犬歯は色も形も大きさも永久歯と明らかに異なります。

また、長期的には乳犬歯は動揺してくるため、いずれ抜歯が必要になるでしょう。

まだ年齢が若いのであれば、埋伏している犬歯を矯正治療で動かし、歯列の中にきちんと並べることができる可能性があるので、治療する価値は十分にあります。

 

埋まっている犬歯を開窓し、矯正装置を付けたところ(矢印)。ゴムをかけ唇側に牽引していく。

 

かなり唇側に動いているのが分かる。埋まっている歯を動かす場合、歯の向きや傾きが分かり難いので、定期的にレントゲンを撮影し、牽引する方向を確認しながら治療を進めていく。

 

埋伏していた犬歯はほぼ歯列の中に入っているのが分かる。ここまで動けば、あとは通常の歯列矯正で動かすことが可能となる。

 

埋伏歯は、埋まっている深さや向き、年齢や性別によって、動きやすさがまったく異なります。

基本的に、若ければ若いほど骨が柔らかく、動かしやすい傾向にあります。

まずはCTによる診査を行い、埋伏歯を動かせるかどうかを診断する必要があるでしょう。

詳しくは、担当の先生にご相談してみましょう。

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オープンバイト(開咬)の矯正治療~詳解!矯正用インプラントを使用した非抜歯開咬治療~

オープンバイト(開咬:かいこう)とは、奥歯で噛んだ時に、前歯が全く嚙み合わない歯列不正のことを指します。

原因はいろいろ考えられますが、先天的な骨格の異常や、幼少期の指しゃぶり、舌突出癖、アデノイドや扁桃腺肥大・鼻炎などによる口呼吸を起因としたものなどがあります。

いずれにしても、オープンバイト(開咬)は奥歯でしか噛めないため、様々な不具合を生じます。

  • 審美性が悪い
  • 噛み合わせが悪い
  • 前歯で食べ物を噛めない
  • 顎関節症になりやすい
  • 奥歯の加重負担により、咬合性外傷(歯周病)になりやすい
  • 奥歯が欠けたり、割れたりしやすい
  • 肩こり、首こり、頭痛などの不定愁訴を引き起こしやすい

このように、オープンバイト(開咬)は多くの問題を抱えています。

したがって、オープンバイトを歯列矯正で治療するメリットは非常に大きいと言えます。

 

初診時。奥歯の痛みを主訴に来院。奥歯でしっかりと噛んでいる状態。前歯だけでなく、小臼歯、大臼歯も噛んでいないのが分かる。奥歯に噛み合わせの力が集中してかかるため、咬合性外傷となって痛みを生じている。最後方の第二大臼歯(7番)しか噛んでなく、奥歯が痛くなるのは必然といえる。根本的な解決には矯正治療が必要なケース。

 

下顎にブラケットを装着。下顎第二大臼歯(7番)の挺出(ていしゅつ;伸び出ていること)およびスピー湾曲(調節湾曲;歯列の湾曲のこと)が強いため、これを積極的に改善していく。

 

治療開始2カ月後。レベリングが進んできているが大きな変化はまだ見て取れない。前歯部のスペース(隙間)をエラスティックチェーン(ゴム)で徐々に閉じていく。

 

3か月後。上顎にブラケットを装着し、レベリングを行っていく。下顎には前歯を後方へ引くためのクロージングアーチワイヤーを装着。

 

4か月後。上顎のレベリングを引き続き行う。前歯部の捻転(捻じれ)は徐々に取れてきている。

 

5か月後。上顎舌側にTPA(トランス・パラタル・アーチ)を装着。下顎にはMEAW(マルチループ・エッジワイズ・アーチワイヤー)を装着。前歯部で上下に顎間エラスティックを装着し、臼歯部の圧下(骨の中に入れ込む)を図る。エラスティックをきちんと行わないと、開咬が悪化するので注意。上顎大臼歯の圧下を図るため、上顎臼歯部にプレートタイプの矯正用インプラントを設置する。

 

6か月後。上顎臼歯部に矯正用インプラントを設置。オープンバイトがかなり改善してきているのが分かる。顎間エラスティックの効果は十分に発揮されている。上顎のスペース(空隙)はエラスティックチェーンで閉じていく。

 

7か月後。矯正用インプラントの効果で、オープンバイトはさらに改善しているのが分かる。引き続き、前歯部のスペースも閉じていく。

 

8か月後。左側臼歯部の開咬もかなり改善していているのが分かる。矯正用インプラントによって、上顎臼歯部の圧下と、前歯部のリトラクション(後方移動)を同時に行っていく。

 

 

9か月後。上下ともに、前歯部のリトラクション(後方移動)が進み、スペースがかなり閉じてきているのが分かる。

 

10か月後。上顎にクロージングアーチワイヤーを装着し、前歯部のリトラクション(後方移動)を積極的に進める。

 

11か月後。オープンバイトがかなり改善し、前歯部が噛んできているのが分かる。上顎前歯のリトラクションをさらに進める。

 

12か月後。下顎の強いスピー湾曲が改善したため、MEAWからクロージングアーチワイヤーに変更。上下とも前歯部のリトラクションを進める。

 

13か月後。引き続き、前歯部のリトラクションを進める。

 

 

14か月後。下顎の前歯部のスペースは完全に閉じた。上顎のTPA(トランス・パラタル・アーチ)を外し、臼歯部の咬合関係を緊密に噛ませていく。

 

15か月後。上顎は引き続き前歯のリトラクションを行う。

 

17か月後。正中(歯列の真ん中)を修正するために、上顎前歯部を左側(向かって右)に引いている。小臼歯部の咬合を緊密にするためにワイヤーベンディング(ワイヤーを曲げて調整すること)を行い、咬合の微修正を加えていく。左側臼歯部(向かって右)はさらに噛み込んできているのが分かる。

 

19か月後。ワイヤーベンディングの効果で、さらに咬合が緊密になってきているのが分かる。

 

21か月後。オープンバイトは改善し、緊密な咬合関係が得られているのが分かる。前歯部のスペースをさらに緊密に閉じていく。

 

22か月後。上顎前歯部のスペースを完全に閉じるため、再度クロージングアーチワイヤーを装着。

 

23か月後。下顎小臼歯部のブラケットを定位置に付け替え、ストレートワイヤーに交換。歯列の微調整を行う。

 

24か月後。上顎に残るわずかなスペースを閉じるため、ワイヤー調整を行う。

 

治療後。オープンバイト(開咬)は改善し、左右ともにしっかりと緊密に噛んでいるのが分かる。上下の前歯部にあったスペースも完全に閉じている。初診時にあった奥歯の痛みは完全に消失し、何でもしっかりと噛むことが出来るようになった。前歯部が噛み合うことで、発音も明瞭になった。肩こり、首こり、頭痛などの不定愁訴も消失。

 

オープンバイト(開咬)は、審美的にも機能的にも、さらに健康上極めて不利益が大きい歯列不正です。

顎間エラスティックだけでの改善では、後戻りもしやすい歯列不正でもあります。

オープンバイトは、非抜歯矯正よりも抜歯矯正のほうが前歯部の被蓋(ひがい;重なり)を深くできるため後戻りは起こりにくいです。

非抜歯矯正であっても、矯正用インプラントを併用して前歯部の被蓋を深くすることができれば、後戻りのリスクは少なくなります。

また、後戻りを防ぐためには、舌の悪習癖や口呼吸の改善、噛み締めなどのMFT(筋機能訓練)なども有効でしょう。

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上顎の埋伏した親知らずを矯正治療で移動する治療法

現代人は顎の骨が細くて奥行きが無く、歯も大型化しているために、親知らずが正常に萌出することが出来なくなっています。

多くの症例では、親知らずがきちんと磨けないために、虫歯になったり、歯茎が腫れたりして痛むようになります。

また、親知らずを残しておくことで、手前の第二大臼歯(7番)が虫歯になったり、押されて歯並びが悪くなることが多々あります。

 

第二大臼歯(7番)の遠心(後ろ、奥側)が虫歯になると非常に厄介です。

この場所は治療器具が入らないため、この部位が虫歯になると、歯の神経を取らざるを得なくなります。

歯は、歯の神経が残っていることで長持ちするのです。

もし、歯の神経を取ることになると、歯が割れたりひびが入ったり、根の先に膿を持ったり(根尖病巣という)し、抜歯になるリスクが大幅に増えてしまいます。

したがって、通常役に立たない親知らずは早めに抜歯すべきといえます。

 

しかしながら、親知らずの手前の第二大臼歯(7番)が虫歯や歯根破折、根尖病巣などで保存不可能になった場合、条件によっては奥にある親知らずを活用できることがあります。

初診時レントゲン。上顎第二大臼歯(7番、赤矢印)が大きな虫歯になり、他院で根管治療したものの、保存不可能と診断され抜歯を宣告されたため、当院に来院。歯の向きが悪く(奥側を向いている)、ファイル(根管治療の器具)の破折もあるため、治療は難しいと診断した。第二大臼歯の奥側には、親知らず(黄矢印)が斜めにぶつけっているのが分かる。CT診査にて、親知らずを矯正力で引っ張ることが出来ると判断。第二大臼歯抜歯後、矯正治療で親知らずを動かして活用することとした。

 

第二大臼歯(7番)抜歯後。親知らずを下前方に動かすため(矢印)、上顎の歯にワイヤーや装置を装着する。

 

矯正開始40日後。かなり下前方に移動しているのが分かる。さらに下前方に親知らずを引っ張っるためブラケットとワイヤーを装着する。

 

矯正開始130日後。ほぼ下方に引き終わっている。引き続き親知らずを前方に引っ張っていく。

 

矯正治療後。矯正期間190日。抜歯した第二大臼歯(7番)の部位に、親知らずの移動が完了した。後戻り防止のためワイヤーで保定を行う。

 

親知らずを矯正治療で動かすことが出来るか否かは、様々な条件によって異なります。

親知らずの位置や傾き、骨の硬さ、埋まっている深さ、歯と骨の癒合の有無、対合歯とのクリアランス(下の歯との隙間)、年齢(若いほうが動きやすい)、性別(骨の柔らかい女性の方が動きやすい)などを総合的に判断する必要があります。

これらの条件が良くてはじめて、矯正治療で親知らずを動かすことが可能になるのです。

まずは、CT撮影による診査が必ず必要になるでしょう。

詳しくお知りになりたい方は、担当の先生にご相談すると良いでしょう。

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矯正治療の補助装置①~トランスパラタルアーチ~

矯正治療では、歯の表面に接着してワイヤーを装着するブラケット以外にも、様々な補助的な装置が存在します。

その代表的なものが、トランスパラタルアーチです。

トランスパラタルアーチは、上顎の大臼歯部の舌側に装着する装置の一種で、主に左右の奥歯の加強固定、近心移動の防止、歯列の側方拡大などを目的として装着します。

 

上顎第一大臼歯の舌側に装着されたトランスパラタルアーチ。左右の大臼歯の固定のために使用。

 

このトランスパラタルアーチは、小臼歯の抜歯症例でよく使われます。

小臼歯を抜歯するケースでは、大臼歯を固定源(アンカー)として前歯を舌側(内側)に動かしていきますが、このとき固定源である大臼歯そのものも前方に移動を起こしてしまいます。

固定源が動くことをある程度許容する場合には、このパラタルアーチはとても有効な装置です。

舌感などに違和感を感じやすい方は、矯正用インプラントを使用することも可能です。

詳しくは担当の先生にご相談すると良いでしょう。

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